【Σ】数列の和の和を計算しよう
すみません、
数列のΣ(シグマ)の問題が分からないので教えてください…。
慣れるまでは難しいですが、基本的な考え方はどれも一緒です。
問題
次の数列の初項から第n項までの和を求めよ。
$$1,\ 1+2,\ 1+2+4,\ 1+2+4+8,\ ……$$
解説
方針は以下の通りです。
- まずは数列の一般項を求める。
- 求まった一般項に対してΣを使う。
一般項を求める
$1,2,4,8,…$を自然数$m$を用いて$2^{(m-1)}$と書くとすると、いま知りたい数列の一般項は、
$$a_k=\sum_{m=1}^k2^{(m-1)}$$
となります。
このΣを計算すると、
$$\frac{2^k-1}{2-1}=2^k-1$$
となりました。
念のため検算をしてみましょう。
$$\begin{eqnarray}
a_1&=2^1-1&=1\\
a_2&=2^2-1&=1+2\\
a_3&=2^3-1&=1+2+4\\
a_4&=2^4-1&=1+2+4+8\\
\end{eqnarray}$$
意図した数列になっていそうですね。
一般項
$$a_k=2^k-1$$
一般項に対してΣを使う
一般項がわかったところで、この数列を第n項まで足してみましょう。
$$\begin{eqnarray}
\sum_{k=1}^{n}a_k
&=&\sum_{k=1}^{n}(2^k-1)\\
&=&\sum_{k=1}^{n}2^k-\sum_{k=1}^{n}1\\
&=&2\sum_{k=1}^{n}2^{k-1}-\sum_{k=1}^{n}1\\
&=&2\cdot\frac{2^n-1}{2-1}-n\\
&=&2^{n+1}-n-2
\end{eqnarray}$$
Σは分配法則が使えるので、複雑な式に対してΣが付いているときは分解して考えていきましょう。
答
$$2^{n+1}-n-2$$
まとめ
突然mやkという文字を置いて計算しましたが、Σに使う文字は単なる「仲介役」。
自由に文字を置いて使ってよいところが便利です。
数列の和の和を求めるときのポイントは以下のとおり。
- まずは文字を置いたりして一般項を求める。
- 求まった一般項に対して、さらにΣを計算する。
- Σの中身が複雑なときは適宜分配法則を使って分解する。
この流れを知っておけば基本的な数列和はクリアできます。
あとは繰り返し練習を行って慣れていきましょう!
それでは。
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